近年、アジアの新たなサーフデスティネーションとして注目を集めているのが、ベトナム中部の都市ダナンです。美しいビーチ、おいしい食事、そして一年を通して楽しめる波があり、日本からの直行便も就航しているためアクセスも抜群です。「次の休みは海外でサーフィンをしてみたいけれど、ハワイやバリ島は少し遠いな」と考えている方にとって、ダナンはまさに理想的な場所といえるでしょう。
しかし、初めて訪れる土地でのサーフィンには不安もつきものです。「波のサイズはどれくらい?」「レンタルボードはあるの?」「ウェットスーツは何を持って行けばいい?」など、知りたいことは山ほどあるはずです。そこで今回は、ダナン在住経験者や現地のサーフショップ情報を基に、ダナンサーフィンの魅力を余すところなくお伝えします。
ダナンサーフィンの魅力とは?ベトナム屈指のビーチリゾートで波に乗ろう

ベトナムと聞いてサーフィンを思い浮かべる人は、まだそれほど多くないかもしれません。しかし、実際にダナンを訪れてみると、その環境の良さに驚かされるサーファーが後を絶ちません。南北に長く伸びる海岸線は美しく整備されており、都会的な利便性とリゾートの開放感が絶妙に融合しています。ここでは、なぜ今ダナンがサーファーに選ばれているのか、その理由を詳しく紐解いていきましょう。
世界のビーチ6選に選ばれた美しい海とロケーション
ダナンのメインビーチである「ミーケビーチ」は、かつてアメリカのフォーブス誌によって「世界の魅惑的なビーチ6選」の一つに選ばれた実績があります。真っ白でキメの細かい砂浜が数キロメートルにわたって続き、エメラルドグリーンの海とのコントラストは圧巻です。サーフィン中にふと波待ちをしながら陸の方を見ると、ヤシの木と高層ホテルが並ぶ美しいスカイラインが目に入り、リゾート気分を存分に味わうことができます。
また、海水の透明度も比較的高く、特に乾季の時期は底が見えるほど透き通る日もあります。ゴミも少なく、毎朝地元の人々がきれいに清掃をしているため、気持ちよくサーフィンを楽しむことができるでしょう。美しいロケーションの中で波に乗る爽快感は、ダナンならではの贅沢な体験です。
空港からわずか15分!アクセス抜群のサーフポイント
海外サーフトリップにおいて、空港からポイントまでの移動時間は非常に重要な要素です。バリ島やプーケットなどでは、空港からサーフポイントまで車で1時間以上かかることも珍しくありません。しかし、ダナンの場合はダナン国際空港からメインのミーケビーチまで、タクシーでわずか10分から15分程度という驚きの近さを誇ります。
日本からの直行便を利用すれば、到着してホテルにチェックインし、その日のうちに海に入ることさえ可能です。短い休暇を最大限に活用したいサーファーにとって、このアクセスの良さは大きなメリットとなります。また、市街地とビーチが隣接しているため、サーフィン以外の買い物や食事にも困ることがありません。
1年を通して楽しめる?初心者と経験者の住み分け
ダナンの海は季節によってその表情を大きく変えますが、それが逆に幅広いレベルのサーファーを受け入れる土壌となっています。波が大きくなるシーズンと、穏やかになるシーズンがはっきりと分かれているため、自分のレベルに合わせた時期を選んで訪れることができるのです。無理をして危険な目に遭うことも、波がなくて退屈することもなく、計画的にトリップを組めるのが魅力です。
さらに、ビーチが非常に広大であるため、ポイントパニック(サーファーが密集しすぎて波に乗れない状態)になりにくいのも嬉しいポイントです。特定のピークに人が集中することはあっても、少し歩けば誰もいない貸切のブレイクを見つけることも難しくありません。ゆったりと波乗りを楽しみたい人には最適な環境が整っています。
物価が安く長期滞在にもおすすめの環境
サーフトリップの費用を抑えたい方にとって、ベトナムの物価の安さは非常に魅力的です。ローカルの食堂であれば数百円でお腹いっぱい食べることができますし、清潔で快適なホテルも日本に比べて格安で宿泊できます。長期滞在をして毎日サーフィン三昧の日々を送りたいという夢も、ダナンであれば現実的な予算で叶えることができるでしょう。
移動には「Grab(グラブ)」という配車アプリが一般的で、バイクタクシーや車を安価かつ明朗会計で利用できます。ボードを持っての移動もスムーズに行えるため、レンタカーを借りる必要もありません。経済的な負担を減らしつつ、質の高いサーフィンライフを送れることが、多くのリピーターを生んでいる理由の一つです。
ダナンサーフィンのベストシーズンと波情報

ダナンでサーフィンを楽しむためには、季節ごとの特徴を正しく理解しておくことが不可欠です。ベトナム中部は熱帯モンスーン気候に属しており、雨季と乾季、そして季節風の影響を強く受けます。ここでは、目的やレベルに合わせたベストシーズンと、時期ごとの波のコンディションについて詳しく解説していきます。
9月~3月はサーフシーズン到来!中上級者向けのサイズある波
ダナンで本格的なサーフィンを楽しみたい中級者から上級者の方は、9月から3月頃にかけての時期を狙うのがおすすめです。この時期は北東からの季節風(モンスーン)が吹き始め、コンスタントに波が立ちます。特に11月から2月にかけては波のサイズが上がりやすく、胸から頭、時にはダブル(身長の2倍程度)近くのサイズになることもあります。
冬型の気圧配置が強まると、風波(オンショアの影響を受けた波)が中心となりますが、風が弱まるタイミングや早朝を狙えば、クリーンでパワフルな波を堪能できるでしょう。ただし、この時期はカレント(離岸流)が強くなる傾向があるため、自身のパドル力(手で漕ぐ力)に自信がない場合は注意が必要です。無理なエントリーは避け、現地の情報収集を怠らないようにしてください。
4月~8月はメローな小波!初心者やロングボーダーにおすすめ
一方で、4月から8月にかけての乾季は、海が穏やかになり波のサイズも落ち着きます。この時期は膝から腰くらいの小波が中心となるため、サーフィンを始めたばかりの初心者や、ロングボードでゆったりとクルージングを楽しみたい方には最高のシーズンです。天候も安定しており、青い空と青い海の下でリゾートサーフィンを満喫できます。
「波がなさすぎてサーフィンできないのでは?」と心配される方もいるかもしれませんが、朝夕の時間帯や潮の満ち引きによっては、ショートボードでも遊べる波が立つことがあります。また、この時期はサーフィンスクールにとっても最適な環境となるため、初めてサーフィンに挑戦する友人や家族と一緒に訪れるのも良いでしょう。激しい波に揉まれることなく、安全に楽しむことができます。
雨季と乾季の気候・水温の特徴と服装の目安
南国ベトナムといえども、冬の時期(12月~2月)は気温が下がることがあります。最高気温は25度前後ですが、最低気温が20度を下回る日もあり、風が強い日は体感温度がさらに下がります。水温は22度~24度程度あるものの、長時間入っていると体が冷えるため、この時期はスプリングやロンスプ(長袖・半ズボン)、寒がりの方は3mmのフルスーツを用意しておくと安心です。
逆に4月~9月の乾季は猛暑となります。気温は30度を超え、日差しも強烈です。水温も28度以上になるため、男性ならトランクス(サーフパンツ)のみ、女性なら水着やビキニで十分です。ただし、日焼け対策としてのラッシュガードやサーフハット、日焼け止めは必須アイテムです。特に正午付近の日差しは火傷レベルになることもあるため、早朝や夕方のラウンドをおすすめします。
台風シーズンの注意点とリスク管理
ベトナム中部は、台風の通り道になることがあります。特に10月から11月にかけては台風シーズンとなり、直撃しなくても強風や高波の影響を受けることがあります。台風からのうねりが入ると、エキスパート好みのビッグウェーブが期待できる一方で、海が大荒れになりクローズアウト(サーフィン不可能な状態)することも少なくありません。
旅行の計画を立てる際は、台風情報や現地の天気予報をこまめにチェックすることが大切です。もし滞在中に海が荒れてしまった場合は、無理に海に入らず、観光やグルメに切り替える柔軟さも持ちましょう。自然相手のスポーツである以上、安全第一を心がけることが、楽しいトリップにするための最大の秘訣です。
絶対に外せない!ダナンの主要サーフポイント解説

ダナンの海岸線は非常に長いですが、サーファーが集まるポイントはある程度決まっています。それぞれのポイントには特徴があり、波質や雰囲気も異なります。ここでは、代表的なサーフポイントとその特徴を紹介しますので、当日の波情報と照らし合わせながらポイント選びの参考にしてください。
メインスポット「ミーケビーチ」の特徴とブレイク
ダナンで最もメジャーなポイントが「ミーケビーチ(My Khe Beach)」です。多くのホテルや飲食店が集まるエリアの目の前に位置しており、アクセスは最高です。ビーチブレイク(海底が砂)のため、初心者でも比較的安心して入ることができます。海底の砂は細かく、怪我のリスクも少ないのが嬉しい点です。
波質は全体的に厚めでメローなことが多く、ロングボードやファンボードに適しています。ただし、サイズが上がるとダンパー(一気に崩れる波)気味になることもあるので、切れ目を選んで乗る選波眼が必要です。早朝はローカルサーファーや観光客で賑わいますが、ビーチが広いため、少し歩いてピークをずらせばストレスなく波に乗れるでしょう。
混雑を避けたいなら「ノンヌオックビーチ」方面へ
ミーケビーチからさらに南へ数キロ下ったあたりにあるのが「ノンヌオックビーチ(Non Nuoc Beach)」周辺です。高級リゾートホテルが立ち並ぶエリアで、ミーケビーチに比べると人の数はぐっと減ります。静かな環境でサーフィンに集中したい方にはおすすめのエリアです。
地形が決まると、ミーケビーチよりもパワフルで形の良い波が割れることがあります。ただし、周りにサーフショップなどの施設が少ないため、板をレンタルする場合はミーケ周辺で借りてからタクシーなどで移動する必要があります。また、ライフセーバーの目が届きにくい場所もあるため、初心者だけで入るのは避け、経験者と同行するか、自分の力量をわきまえて行動しましょう。
ローカルサーファーとの付き合い方とマナー
どこの国のサーフポイントにも言えることですが、ダナンにもローカルサーファーが存在します。ベトナム人のローカルたちは基本的にフレンドリーで親切な人が多いですが、最低限のマナーとリスペクトを持って接することが大切です。笑顔で「シンチャオ(こんにちは)」と挨拶をするだけでも、お互いに気持ちよくサーフィンができます。
特に注意したいのは、多人数でピークを占拠しないことや、前乗り(ドロップイン)をしないという世界共通のルールです。混雑しているときは譲り合いの精神を忘れずに。また、近年はサーフィンを始めたばかりの現地の方も増えているため、危険な動きをしている人がいても温かく見守り、接触事故を起こさないように十分な距離を取るように心がけてください。
初心者が練習しやすいエリアはどこ?
初心者が練習するのに適しているのは、やはりライフセーバーが常駐しているミーケビーチのメインエリア周辺です。何かあったときにすぐに助けを求められる環境は、精神的な安心感につながります。また、遠浅の地形になっている場所を選べば、足が着く範囲でスープ(白波)に乗る練習を安全に行うことができます。
波が大きい日は、インサイド(岸に近い側)でもカレントが発生しやすくなるため、無理をせずに現地のサーフスクールを利用することをおすすめします。インストラクターがその日のコンディションに合わせて、最も安全で練習しやすい場所を選んでくれるでしょう。自己判断での無理なエントリーは絶対に避けてください。
レンタルもスクールも安心!ダナンのおすすめサーフショップ

日本からマイボードを持参するのは、航空会社のチャージや破損のリスクを考えるとハードルが高いものです。幸い、ダナンには充実した設備を持つサーフショップがあり、手ぶらで訪れても問題ありません。ここでは、特に日本人サーファーにおすすめのショップを紹介します。
日本人経営で安心!「Surf Shack Danang」
ダナンで最も有名なサーフショップといえば、日本人オーナーが経営する「Surf Shack Danang(サーフシャックダナン)」です。ミーケビーチから徒歩数分の場所にあり、言葉の壁を感じることなく利用できるのが最大の魅力です。スタッフもフレンドリーで、現地の波情報やおすすめの飲食店など、サーフィン以外の情報も親切に教えてくれます。
レンタルボードのラインナップも豊富で、初心者向けのソフトボードから、中上級者向けのショートボード(Firewireなどの有名ブランドもあり)、ロングボード、SUPまで幅広く取り揃えられています。ボードの状態も良くメンテナンスが行き届いているため、安心して使用できます。ロッカーやシャワーも完備されており、快適なサーフィン拠点となるでしょう。
老舗の雰囲気を楽しむ「Tam’s Pub & Surf Shop」
「Tam’s Pub & Surf Shop(タムズ パブ アンド サーフショップ)」は、ダナンで古くから親しまれている老舗のお店です。その名の通りパブ(飲食店)とサーフショップが一緒になっており、サーフィン後のビールやハンバーガーを楽しむ場所としても人気があります。店内にはサーフボードがずらりと並び、古き良きサーフカルチャーの雰囲気を感じられます。
こちらはローカル経営ですが、英語が通じるスタッフが多く、多くの外国人サーファーで賑わっています。レンタル料金もリーズナブルで、カジュアルにサーフィンを楽しみたい方におすすめです。歴史あるお店ならではの、ローカルコミュニティとのつながりを感じられるかもしれません。
レンタルボードの種類や料金相場について
ダナンのレンタルボードの相場は、1時間あたり1,000円〜1,500円程度、半日や1日レンタルで2,000円〜3,000円程度が一般的です(レートにより変動あり)。日本のレンタル相場と比べるとかなり割安です。数日間借り続ける場合は、ディスカウント交渉ができることもあります。
種類に関しては、初心者に扱いやすいスポンジボード(ソフトボード)が最も多く用意されています。経験者向けのハードボードも増えてきていますが、特定のマジックボード(自分に完璧に合う板)を求めるのであれば、やはり持参するのが確実です。とはいえ、旅先で普段乗らないような板を試してみるのも、サーフトリップの醍醐味の一つといえるでしょう。
初めてでも大丈夫!サーフィンスクールの流れ
サーフィン未経験の方や、基礎からしっかり学びたい方は、サーフショップが開催しているスクールに参加するのが一番の近道です。多くのショップでは、陸上でのレクチャーから始まり、海での実践練習まで丁寧に指導してくれます。所要時間は1時間半から2時間程度が一般的です。
特に「Surf Shack」などの日本人インストラクターがいるスクールなら、細かい体の使い方も日本語で理解できるため、上達が早いです。申し込みは事前にウェブサイトやSNSから予約しておくとスムーズです。水着とタオルさえあれば参加できる手軽さも魅力で、旅の思い出作りにカップルや家族で参加する人も多く見られます。
サーフィン以外も満喫!ダナンのアフターサーフと観光情報

ダナンへのサーフトリップが満足度の高いものになる理由は、サーフィン以外の要素も非常に充実しているからです。午前中に波乗りを楽しんだ後は、観光やグルメ、リラクゼーションを満喫しましょう。ここでは、アフターサーフにおすすめのスポットをいくつか紹介します。
世界遺産の古都「ホイアン」へショートトリップ
ダナンから車で南へ約40分ほどの場所に、世界文化遺産に登録されている古都「ホイアン」があります。かつて貿易港として栄えたこの街は、黄色い壁の建物が並ぶノスタルジックな風景が特徴です。夜になると街中にランタンが灯り、幻想的な雰囲気に包まれます。
サーフィンを終えてホテルで少し休憩した後、夕方からホイアンへ向かうプランが定番です。ナイトマーケットを散策したり、トゥボン川で灯籠流しを体験したりと、ロマンチックな時間を過ごせます。カフェや雑貨屋も多いため、お土産探しにも最適です。
サーフィン後の腹ごしらえ!絶品ベトナム料理とカフェ
運動した後のペコペコのお腹を満たしてくれるのが、ヘルシーで美味しいベトナム料理です。ダナン名物の「ミークアン(汁なし和え麺)」や、ライスペーパーで豚肉を巻いて食べる「バインチャンクオンティットヘオ」などは必食です。もちろん、定番のフォーやバインミーも至る所で楽しめます。
また、ベトナムはカフェ文化が発達しており、おしゃれなカフェが街中に溢れています。練乳たっぷりのベトナムコーヒーや、ココナッツコーヒーを飲みながら、撮った波乗りの動画を見返したり、次の日の計画を立てたりしてくつろぐ時間は至福のひとときです。
週末の夜は「ドラゴンブリッジ」のショーを見に行こう
ダナン市内を流れるハン川に架かる「ドラゴンブリッジ(ロン橋)」は、巨大な龍の形をしたユニークな橋です。週末(金・土・日)の夜21時頃になると、この龍の口から火や水を噴くダイナミックなショーが開催されます。観光客だけでなく地元の人々も集まる一大イベントです。
ショーの迫力もさることながら、橋全体がLEDライトでライトアップされる様子も美しく、夜の散歩コースとしても人気があります。サーフィンで疲れた体に鞭打ってでも見に行く価値のある、ダナンならではのエンターテインメントです。
疲れを癒やすスパやマッサージ事情
サーフィンで酷使した筋肉をほぐすなら、ベトナムのマッサージがおすすめです。街中には高級スパから格安のマッサージ店まで数多くのお店があります。フットマッサージであれば1時間1,000円〜2,000円程度で受けられるところも多く、毎日通っても財布に優しいのが魅力です。
ホットストーンを使ったマッサージや、ベトナム伝統のハーブを使った施術など、メニューも豊富です。「明日の波乗りに備えてしっかり回復したい」と伝えれば、重点的に肩や腰をほぐしてくれるでしょう。清潔感のあるお店を選べば、女性一人でも安心して利用できます。
まとめ:ダナンサーフィンで最高の思い出を作ろう
今回は、ベトナム・ダナンでのサーフィンについて、シーズンやポイント、ショップ情報などを詳しく解説してきました。日本から近く、物価も安く、ご飯も美味しいダナンは、サーファーにとってまさに楽園のような場所です。ガッツリ波を追いかけるストイックなトリップから、観光半分・サーフィン半分のリラックスした旅行まで、あらゆるスタイルを受け入れてくれる懐の深さがあります。
特に「Surf Shack」のような日本人経営のショップがあることは、海外サーフィンデビューの方にとって大きな安心材料となるはずです。現地での出会いや、異国の海で波に乗る感動は、きっとあなたのサーフィンライフにおける特別な1ページになることでしょう。次の連休はボードショーツや水着をバッグに詰めて、ダナンの温かい海へ飛び込んでみてはいかがでしょうか。


